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2023.12.18
声明

声 明

 令和 5 年 7 月、当病院に対し、神奈川県弁護士会より警告書が突然送付されましたが、その内容は当院の医療行為を明確な根拠もなく違法であると一方的に決めつけるものでした。その後、神奈川県精神科病院協会、日本精神科病院協会神奈川県支部により行われた精査によっても、違法行為はなかったとの見解を頂いておりますし、警告書の送付を機縁として実施された行政機関による監査によっても何らの指摘等も受けておりません。日頃当院とのご縁を頂いている関係機関、患者様、及びご家族様に対し、改めて当院が人権を重視した適正な医療を行っていることを表明いたします。

 事案は、入院当日から、多動で興奮が続き、思考も混乱したまま何度もベッド上に上がったりベッドフレームに立ったりするなど転落の危険性が高かった患者様で、さらには入院当日から激しい咳、喀痰の排出がみられ、入院時の検査で炎症所見もみられ、新型コロナウイルス感染症罹患が強く疑われていた患者様に対し、生命身体の保護のためやむを得ず数日間身体的拘束を行い、徐々にその拘束を解除していったケースであり、何らの違法性も認められない事案です。

 今回の突然の根拠のない警告書の送付・公表においては、その直後に複数のマスメディアを集めた記者発表も行われ、当院の名前を実名で公表し、その内容があたかも真実であるかの如く、誤った情報を全国に拡散させるといった当院にとっては、信じがたい手法が使われました。

 当院のような地域に根ざした小規模精神科病院にとって、このようなネガティブな誤情報及びその喧伝行為は、これまで長年にわたって培ってきた地域関係機関、地域住民の皆様、何より患者様及びそのご家族との信頼関係を大きく毀損し、患者様の疾患からの回復過程も妨げるものともなります。そして、今後地域で目指されている医療・福祉・居住施設などのネットワークを基本とする「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築についてもその展開を遅延させる結果にもなり、ここに同弁護士会の一連の行為に対して遺憾の意を表明いたします。

 当院はこれまで同様、今後も神奈川県精神科指定病院、神奈川県精神科救急輪番病院として、精神保健福祉法その他法令を遵守し、地域住民の皆様の健康回復・健康増進を目指して地域精神医療に貢献していく所存です。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

令和 5 年 12月 18日
武田病院 院長 武田龍太郎